思考がつまらないのは抽象に踏み込んでいないから
具体というのは抽象の表出である。
だから具体のみを頭に入れるというのは、その下に眠っている抽象事項をすべて無視することになりかねない。
具体における共通点、結合というのは非常に弱い力によってなされるため充実感、楽しさが少ない。
それに対し抽象レベルでの共通点、結合は力強くなされ、深い没頭と充実感に包まれる。
具体事象のみを知覚しているとき、脳のCPUは働いていない。
情報処理の必要がないからである。
メモリさえあれば良い。
脳が働いていないということは、当然感情も動かない。
すると、ぼーっとしているわけでもないのに、つまり具体事象を知覚しているのに脳と心が動いていないという状態になる。
そのギャップに脳は退屈さを感じ、ネガティブな感情が襲ってくる。
ここで重要なのは、脳を動かしてあげるためにはただ抽象に踏み込むだけで良いということ。
思考結果において、重大な前提条件欠如があってもいいのである。
今すべきことは正しくあることではなく、楽しくあることだ。
そのためにはまず脳を動かさなくてはいけない。
そして抽象化において必要となるのが、他の具体事象との比較である。
単一の具体事象のみでは行き詰まって終わってしまう。
似たもの同士で比較した上でその相違点から抽象を炙り出そうとしてみたりする。
比較をしなければ抽象は浮き彫りにならない。
まとめ
どんな対象を知覚しても、その具体部分、つまり表面だけで味わったふりをしないこと。
他の事象との比較によって抽象へと踏み込むこと。
正しさは気にせずに。