虚無と闘う大学院生

大学4年間を虚無と堕落で埋め尽くした大学院生が熱量を取り戻すまでを描いたブログ

没頭を飼い慣らすとスマホは自然と離れていく

スマホは没頭の敵である.

しかしスマホを遠ざけようとしてはいけない.

きちんと生きていけばスマホの方から勝手に離れていく.

 

1.スマホvs没頭

まずスマホは没頭の敵である点について,スマホにおいてよく使用するアプリや機能を元に考える.

 

例えばLINE.

様々な人からのメッセージを一覧にしている.

これによって注意を分散させ,意識の対象になりうるものを増やし,できるだけ長時間使わせようとする.

またメッセージのみならずタイムラインやニュースを掲載することで,さらに抽象度の高いレベルでも意識の散乱を起こさせている.

 

そしてyoutube

動画を見ようとしても,主目的の動画のみならず様々なものが目に入ってくる.

動画中の広告,動画のレコメンド,そして動画へのコメントなどだ.

動画を見ることよりも,それに付随するものに意識を向けさせることで,興味の持続を図っている.

 

そしてそもそものスマホの機能である通知.

これはいうまでもなくdistraction,意識の散乱の象徴である.

他のアプリをしている時,スリープ状態にしている時ですら逃してくれない.

 

このようにあらゆる場面において意識の散乱を図ってくるスマホは,没頭するのが最も難しいものである.

 

2.スマホを遠ざけようとしてはいけない理由

そこで何かに集中するために,スマホを遠ざけることから始めようとすると,失敗する.

遠ざけようとすることによって,意識の土俵の上にスマホを乗せてしまっているのだ.

真っ赤なリンゴを想像しないでください,と言われて真っ赤なリンゴを想像しないことが難しい,という例のアレである.

どれほどスマホを遠ざけることが上手くなっても,スマホの他に何か没頭できる対象が無い限り,スマホに意識が向いてしまうというのも理由の一つだ.

 

3.ではどうすればいいのか

それは先ほどの記事にも書いたようにスマホ以外の生活において没頭する癖をつけるということ.

身近に聞こえる音,食事,匂い,体の感覚,呼吸.

そういったものを感覚で受け取り,感じること.

それはすなわち今ここ,つまり現在の一点に意識を向けることに他ならない.

そのような習慣が染みつけば,スマホという意識散乱を誘引するものには魅力を感じなくなる.

自分が集中していないことを感じ,それがつまらないことだと認識し,五感を研ぎ澄ませて何かに意識を集中させること.

いきなり思考の没頭をしようとすると失敗する.

難易度が高いからである.

だからまずは身一つ,感覚だけで可能な没頭を常時行うこと.

これが癖になればスマホなど恐るるに足らず.